【記者魂34】急げバルク戦略推進!・・・君津の高炉を1基休止

今日は1日、久々に完全な選挙モード・・・朝の駅頭活動に始まり、昼、夕方と市内の主要駅の支援する知事選候補者の街頭演説会へ応援に駆けつけた。そんな中、瞬間的に選挙から政策に頭が切り替わったのだが、そのきっかけとなったのは夕方の演説会を取材していた記者のひと言。「新日鉄住金が高炉を1基休止」するとのことだった。

報道によると、2013~15年度の中期経営計画の中で、コストを抑え国際競争力を高めるため、15年度末をめどに君津製鉄所の高炉1基を休止するとともに、和歌山製鉄所の新高炉稼働も当面延期するという。

このニュースで思い出すのが、一昨年の9月議会において筆者が行った代表質問だ。君津製鉄所ほか千葉の鉄鋼産業の競争力を高めるために、木更津港の国際バルク戦略港湾事業を推進すべき・・・と訴えたのである。同様の質問を、昨年3月に行われた予算委員会でも取り上げるとともに、意見書を提出、これは自民党の賛同を得られたこともあって採択された。

質問の内容については、この文章をクリックして読んで欲しい。

質問に対して森田知事、石渡副知事から前向きな答弁があったものの、当時はコンクリートを否定する民主党政権下・・・事業そのものも国に“はしごをはずされる格好”となり、この推進は暗雲が漂っているのが現状である。それは国が首を縦に振らない以上、仕方ないとしても、県の担当者の意識に問題を感じた。

実は、君津製鉄所の問題、経産省の中でも撤退を危惧する声があり、旧知の同省幹部と入念に練った上で、千葉県に問題提起をする意味も込めて質問を行った経緯がある。

ところが、筆者が当時の旧新日鉄と旧住金が合併するにあたって、君津撤退も可能性がゼロではないとしたところ、県では一笑に付す担当者もいたほど。今回の報道に際して「だから、言わないこっちゃない」・・・というのが今の心情ながら、済んだことをあれこれ言うつもりはない。ここで確かなのは、先手先手で事に臨むこと。今日、耳打ちしてくれた記者とも、県の対応は後手の印象が強いと話したが、先手で物事が進むよう積極的に政策提言をする考えだ。

幸い、全面撤退ではなく、3基のうち1基を止めるとのことだが、今後、国際競争力を失えば、すべてが止まらないとも限らない。そうしないためにも、国際バルク戦略港湾事情・・・今後10年先、20年先を見据える上でも、急ぎ進める必要があるだろう。県には今まで以上に真剣に取り組んで頂きたいとここで改めて要望するものである。

話は、まったく変わるが、筆者が取り組んでいるハラール推進も、放っておけば、東南アジア系のLCCがすべて成田ではなく、関空に取られてしまうリスクが生じるなど、県には急ぎ取り組んで欲しい項目だ。そうなってからでは遅く、致命的になるのが民間企業が絡む経済政策。ハラールについては議会で賛同を得られないため、粘り強く作業を進めて行こうと思っている。もちろん、国際バルク戦略港湾についても、今後も議会で取り組んでいく。