【真実を発信(13)】ひったくりワーストワン、今年は返上できるか?

真実を発信 昨年、ひったくり件数で千葉県は、それまで全国第1位だった大阪府を抜いてワーストワンとなりました。治安向上については選挙期間中も訴えかけ、公約の1つでもありましたので、今回の代表質問において取り上げたのです。

 実は、ワーストワンとなったものの、ひったくりの件数自体は前年比で減少していました。大阪府をはじめ、他の都道府県がそれ以上に減ったために、不名誉な記録となったのです。ただ、大阪府は防止策として、単に防ぐ機能だけではなくデザイン性を重視したバッグを配布するなど、対策を強化しており、その点で千葉県は学ぶ必要があったのも事実でしょう。

 そこで、今年は、ワーストワンを返上するために、キャンペーンを実施。具体的には、森田知事が呼びかける「防止カエル作戦」のポスターや、のぼり旗を多用したほか、女性を対象とした声かけ、地域安全パトロール隊の設置などを行いました。

 その結果、8月までの統計で、ひったくり件数は前年同期比で52%減、この時点において全国でワースト6位となり、効果が現れた格好です。聞けば、ひったくりというのは夏に多く発生する犯罪であるため、このまま行けば、ワーストワンを返上する可能性がひじょうに高くなったと言えるでしょう。

 もっとも、まだまだ減らせる余地があるのも事実。さらに、今年1月~8月で発生した地域を警察署別で見ると、船橋署が93件、市川署が84件、松戸署が71件と東葛・葛南地区が上位3位を独占。4位の千葉中央署は44件と、件数でも突出しています。この点を踏まえ、代表質問において、東葛・葛南地区をひったくり防止の強化地域にして欲しいと警察当局に要望しました。

(水野 文也記す)