【真実を発信76】県立図書館について・・・一般質問より(5)

今回の一般質問では、県立図書館についての質問を行いました。千葉県と政令市である千葉市との二重行政が話題になりますが、千葉市内にある県立と市立の2つの図書館は、その象徴的な事例として挙げられています。

住民の方からも「図書館が2つあるのはどうか。1つで良いのではないか」・・・といった声を聞くことが少なくありません。確かに、同じような機能、役割の施設であれば、無駄を省くという意味で、いずれかを即刻廃止して統合すべきでしょう。

ですが、機能、役割がまったく異なるのであれば、どうでしょうか・・・。両者をそのまま存続させるとしても、或いは、効率化を追求するために統合が避けられなくなるとしても、単なる無駄の解消とは議論の仕方が大きく変わってくると思います。行政改革が叫ばれる中、その検証が必要と考え、質問として取り上げることにしました。

質問に入る前に、調べたのは県立(千葉県立中央図書館)と市立(千葉市中央図書館)の違い、比較です。

主なデータを記すと・・・

創立年・・・県立:大正13年  市立:平成13年
床面積・・・県立:6171㎡   市立:10275㎡
職員数・・・県立:専任33 非常勤8  市立:専任41 非常勤96
蔵書冊数・・・県立:84万8709冊   市立:90万2309冊
登録者数・・・1万50165人  市立・・・12万4617万人
個人貸出数・・・6万0516冊  市立・・・130万0152冊
※いずれも平成23年度実績

以上ですが、この数字だけ見れば、県立の利用者が極端に少なく、市立に統合・・・と見る方が多いかもしれません。しかし、両者の違いを調べると、単純に統合する性質のものではなく、統合するとしても・・・私は統合すべきと思っていますが・・・あり方、機能維持等を十分調査・研究した上で、慎重に行わなければならない・・・そう考えられます。

両者は、千葉市立図書館が一般的にイメージされる図書館であるのに対し、県立図書館は県内にある各自治体の図書館をサポートする役割を果たすなど、大きな違いがあります。まず、このことを理解している県民は少ないのではないでしょうか。その点を踏まえ、今後、議論していくテーマであり、私も考えをまとめていきたいと思っています。

両者の違いを踏まえ、今後、県立図書館をどう運営する方針であるのか。千葉市立図書館との調整や連携をどう進めていくのか、以上、2点を質問しました。

以下は、県立図書館の運営方針についての質問への答弁。

1、千葉市立を含む市町村立図書館は、児童書や実用書、文芸書などの貸出し等、住民への直接サービスが中心となっております。

2 一方、県立図書館は、市町村立図書館を支援する役割を担っており、専門書や学術雑誌などを中心とした整備や市町村立図書館職員向けのレファレンスなどの専門的な研修、図書館未設置市町村への読書活動の支援などを行っております。

3 今後とも、県立図書館は、県内の中核的な役割を担う図書館として、市町村立図書館に必要な支援を行いながら、県民の多様な読書ニーズに対応し、読書県「ちば」の実現に資するよう努めてまいります。

以下は、千葉市立図書館との調整や連携に関する質問への答弁

1 県立図書館では、千葉市立を含む各市町村立図書館と連携し、県内公立図書館の蔵書に係る横断検索システムを構築・運用しており、各館への図書の配送と合わせて、県民が身近な図書館等でより多くの図書サービスを受けられるように努めています。

2 また、各市町村立図書館と定期的な協議の場を持ち、
(1)県民の図書に対するニーズの把握
(2)地域の課題等に対応した図書の購入
(3)子どもや高齢者、障害者への配慮
 などについて、情報交換や調整を進めております。

3 さらに、各市町村立図書館へ直接出向いて運営について助言も行っており、今後とも、これらの取組も含めて一層の連携強化に努めてまいります。

以上ですが、この問題について、ご意見等、お待ちしております。