【真実を発信(5)】何を削減していくのか?

真実を発信千葉県の財政が厳しいのは言うまでもありません。「これ以上の借金は・・・」と思っている県民の方は少なくないでしょう。

しかしながら、今回の大震災によって復旧、復興にお金がかかるため、財政はピンチの状態に陥りそうな状況になっています。復興費用を計上した補正予算が組む一方で、5月の臨時議会では、今年度の県の税収は震災の影響で100億円規模減少すると県幹部が答弁しました。資金が不足するのは火を見るよりも明らかです。

不足分について、県は人件費など義務的経費を除いた一般会計の事業費で5%削減を目標としていますが、それだけでは足りません。県単独で設置した基金を取り崩すほか、減収補填債といった特別債(つまり借金)を発行して補う意向です。

使途が無駄遣いではなく、復興という事情ですから、今回は借金もやむを得ないかもしれませんが、国も徐々にそうした方向に進みそうな気配が出てくる中、県でもやがて今回はカットの対象にならなかった人件費など義務的経費に手をつける・・・その方向に舵を切るのが財政立て直しの第一歩だと私は考えています。

さて、5%削減をどう行うかですが、22日の本会議では「イベント関係の回数や場所の見直し、イベント自体の廃止、発注した工事の見直しなどを各部局で行う」と示唆。さらに、昨年策定した財政健全化計画も「国の支援策の対応を見極めながら見直す」との答弁がありました。

ただ、5%という数字について担当者に聞いたところ、県民生活に影響を与える事業もあるため、一律に5%削減という訳にはいかない・・・とか。具体的に削減する内容は9月補正の編成過程で考える意向です。6月議会が閉会した後は、この点をチェックしていかなければなりません。

(水野 文也記す)