【記者魂86】地域政党についての考え方、保守政治家である私の去就

先に記したことだが、みんなの党の解党に際して思ったのは、国会議員のエゴに振り回されることなく、地域のことだけを考えて活動を行いたいということである。そうは思っても、現実に1人の行動は地方政治においてまったく不可能ではないと、これまでの活動経験から感じながらも、制約されることが多い。党が正式に解党となる12月2日をもって、何もアクションを起こさねば無所属となってしまうので、それらの点を踏まえて思案している状況だ。

当面、千葉県議会においては、現在の所属メンバー3人で活動を続けることだけは決めている。3人が政策で目指す方向性は同じであり、党本部が現場の意見を聞かないまま突如解党したのがその理由だ。これによって前回の選挙で有権者の皆様に誓った政治姿勢を全うすることができるようになる。ただ、来年4月に控える統一地方選を踏まえれば、政治家個人としての去就は考えなければならないだろう。

現時点のことを言えば、所属会派のことを除いて、どうするのか決まっていない。

選択肢は、他党との合流、無所属、そして地域政党の立ち上げだ。このうち、既に一部報道で私の今後について「地域政党も視野に入れる」と伝えられているため、隠すことはないので、選択肢の1つとして考えていることをここに明らかにしておく。

念頭に置きたいのは、国会議員、中央の影響なく、地域のことだけを考え、地域のために活動を行いたいということだ。実は、これまでも、みんなの党においても、千葉県では党本部の意向に反し、地域事情を優先して独自に行動をとった経緯もある。たとえば、知事選挙における森田知事への積極支援もその一例だ。もちろん、党人としても行動し、根幹であるアジェンダに反することはしなかったものの、原理主義に縛られることなく、地域主体で活動をしてきたのである。その意味では、今回考える地域政党、地方政党、ローカルパーティーと、これまでやってきたことはほとんど変わらない。

さて、この地域政党、今後を考えれば、他県と志を同じくするグループと連携が必要になってくるだろう。そこでは、都道府県単位のホールディングス制とするのが、将来的な道州制まで考えると、理想だと思っている。

これは、たとえて言えば、以前の大阪維新の会と逆のやり方と言えるかもしれない。私は維新が全国的に広げようとした際、その戦略をトップダウンと思しき展開をしたことが、失敗と思っているので、千葉だけに限らず横に広げる場合は、ボトムアップで進めて各地域政党が独自の地域に沿った戦略で活動できる体制作りをするのが良いと考えている。現実にある政党ないしは団体でたとえれば、市民ネットワークの保守版と言えるかもしれない。

国政政党、国会議員などの縛りがあると、「やって下さい」と地域で頼まれても、党の縛りができなくなるケースも出てくると思われ、それでは意味がない。文の結びに際して、地域政党の意義は、そうしたことをなくし、地域第一の政策を実践することが第一と考えている。